土壌溶出量基準とは
土壌溶出量基準とは、土壌汚染対策法にもとづいて定められた、特定有害物質が土から水に溶け出す量の上限のことです。汚れた土そのものを口にするリスクではなく、雨などで溶け出した有害物質が地下水に混ざり、その水を飲むことで健康被害が生じる経路を想定しています。判定は、採取した土に水を加えて一定時間振り混ぜ、溶け出した濃度を測る溶出試験で行います。この基準は、揮発性有機化合物である第一種、重金属等の第二種、農薬等の第三種のすべてに設定されており、たとえば鉛と砒素では、一リットルあたり0.01ミリグラム以下とされています。もうひとつの物差しである土壌含有量基準は、土を直接口にしたり皮膚に触れたりする経路を見るもので、第二種の物質にだけ設けられています。溶出量基準を超えていることが分かると、その土地は要措置区域か形質変更時要届出区域に指定され、掘削や盛土に届出や計画が必要になります。解体工事の観点では、更地にしたあとの土地利用や売却の段取りに直結する話です。工場や給油所、クリーニング店の跡地を扱うときは、解体費用とは別枠で調査と対策の費用が発生しうると考えて資金計画を立てておくと安全です。